単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術の成績

単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術(LESS-LDN)23例について検討した.アクセス部位は傍腹直筋13,臍8,下腹部2例であり,手術時間および気腹時間の中央値は5.1,4.2時間であり,1例においてreduced port surgeryに移行したが開腹移行例はなかった.出血量の中央値は150mlであり,輸血例はなかった.温阻血時間の中央値は3.5分であり術中合併症は認めず,術後Clavien-Dindo分類GradeⅡ以上の合併症はなかった.ドナーおよびレシピエントの術後クレアチニン中央値はそれぞれ1.20,1.50mg/dl であった.LESS-LDNは安全性と移植腎機能に関しては従来のLLD...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJapanese Journal of Endourology Vol. 28; no. 1; pp. 45 - 51
Main Authors 澁谷, 忠正, 秦, 聡孝, 安藤, 忠助, 三股, 浩光, 佐藤, 文憲, 住野, 泰弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本泌尿器内視鏡学会 2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN2186-1889
2187-4700
DOI10.11302/jsejje.28.45

Cover

More Information
Summary:単孔式腹腔鏡下ドナー腎採取術(LESS-LDN)23例について検討した.アクセス部位は傍腹直筋13,臍8,下腹部2例であり,手術時間および気腹時間の中央値は5.1,4.2時間であり,1例においてreduced port surgeryに移行したが開腹移行例はなかった.出血量の中央値は150mlであり,輸血例はなかった.温阻血時間の中央値は3.5分であり術中合併症は認めず,術後Clavien-Dindo分類GradeⅡ以上の合併症はなかった.ドナーおよびレシピエントの術後クレアチニン中央値はそれぞれ1.20,1.50mg/dl であった.LESS-LDNは安全性と移植腎機能に関しては従来のLLDNとほぼ同等であと考えられるが,長期成績については不明であることから,今後症例の蓄積と解析が必要である.
ISSN:2186-1889
2187-4700
DOI:10.11302/jsejje.28.45