膵切除3日後の胆汁漏に対して内視鏡的胆道ドレナージを施行した一例
「背景」 術後胆汁漏に対する内視鏡的胆道ドレナージの有用性が報告されている. 一方で術後再建腸管ではその難易度は高く, 特に術後早期に内視鏡治療を施行することは消化管吻合部への負担の懸念などから一般的ではない. 膵頭十二指腸切除3日後の胆汁漏に対して内視鏡的胆道ドレナージを施行した症例を経験したので報告する. 「症例」 症例 : 70歳代, 男性 主訴 : 腹痛, 黄疸 現病歴 : 壁在結節を有する分枝膵管型膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)に対して亜全胃温存膵頭十二指腸切除・門脈合併切除・Child再建が施行された. 術翌日...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 100; no. 1; pp. 130 - 132 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
30.06.2022
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.100.1_130 |
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Summary: | 「背景」 術後胆汁漏に対する内視鏡的胆道ドレナージの有用性が報告されている. 一方で術後再建腸管ではその難易度は高く, 特に術後早期に内視鏡治療を施行することは消化管吻合部への負担の懸念などから一般的ではない. 膵頭十二指腸切除3日後の胆汁漏に対して内視鏡的胆道ドレナージを施行した症例を経験したので報告する. 「症例」 症例 : 70歳代, 男性 主訴 : 腹痛, 黄疸 現病歴 : 壁在結節を有する分枝膵管型膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)に対して亜全胃温存膵頭十二指腸切除・門脈合併切除・Child再建が施行された. 術翌日より門脈血栓予防目的にヘパリン持続静注が開始された. 術後3日目の胆管空腸吻合部ドレーン排液386ml/日, ドレーン排液中T-bil 16.5mg/dlであり胆汁漏と診断された. 胆道ドレナージ目的に消化器内科にコンサルトがあった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.100.1_130 |