Stanford A型大動脈解離術後の右房および右室の心タンポナーデを経食道心エコーで診断できた1症例

Stanford A型大動脈解離術後の患者において,経胸壁心エコー(transthoracic echocardiography:TTE)では診断できなかった心タンポナーデを経食道心エコー(transesophageal echocardiography:TEE)で診断できた症例を経験した.症例は40代の男性で上行および全弓部大動脈人工血管置換術が施行された.術後の低血圧に対してTTEを施行したが異常所見を指摘できなかった.そこでTEEを施行したところ,右房および右室の心タンポナーデが指摘され緊急血腫除去術が行われた.TEEを用いることで早期治療が可能であった....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 42; no. 7; pp. 581 - 584
Main Authors 堀内, 俊孝, 石川, 智喜, 山本, 藍紗, 謝, 慶一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.11.2022
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Summary:Stanford A型大動脈解離術後の患者において,経胸壁心エコー(transthoracic echocardiography:TTE)では診断できなかった心タンポナーデを経食道心エコー(transesophageal echocardiography:TEE)で診断できた症例を経験した.症例は40代の男性で上行および全弓部大動脈人工血管置換術が施行された.術後の低血圧に対してTTEを施行したが異常所見を指摘できなかった.そこでTEEを施行したところ,右房および右室の心タンポナーデが指摘され緊急血腫除去術が行われた.TEEを用いることで早期治療が可能であった.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.42.581