PRECEDE-PROCEED モデルを用いた地域高齢者における口腔保健行動に関連する評価尺度の開発

【目的】高齢者が自律的に実行できる口腔ケアプログラムの開発を目指し,PRECEDE-PROCEEDモデルを用いた口腔保健行動に関連する評価尺度を開発することを目的とした.【方法】所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した.口腔保健行動に関連する評価尺度は,地域高齢者に実施したGreen らのPRECEDE-PROCEED モデルを用いたフォーカス・グループ・インタビューから開発され,41 項目で構成された.研究対象は,地域高齢者および同居家族の合計1,883 名とし,口腔保健行動に関連する評価尺度に関する質問紙調査が郵送法で実施された.【結果】分析対象は803 名で,平均年齢75.7 歳...

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Published in日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 Vol. 15; no. 2; pp. 199 - 208
Main Authors 布谷, 麻耶, 横矢, ゆかり, 鎌倉, やよい, 坂上, 貴之, 深田, 順子, 百瀬, 由美子, 藤野, あゆみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 31.08.2011
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会
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ISSN1343-8441
2434-2254
DOI10.32136/jsdr.15.2_199

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Summary:【目的】高齢者が自律的に実行できる口腔ケアプログラムの開発を目指し,PRECEDE-PROCEEDモデルを用いた口腔保健行動に関連する評価尺度を開発することを目的とした.【方法】所属機関の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した.口腔保健行動に関連する評価尺度は,地域高齢者に実施したGreen らのPRECEDE-PROCEED モデルを用いたフォーカス・グループ・インタビューから開発され,41 項目で構成された.研究対象は,地域高齢者および同居家族の合計1,883 名とし,口腔保健行動に関連する評価尺度に関する質問紙調査が郵送法で実施された.【結果】分析対象は803 名で,平均年齢75.7 歳,男性が42.0%,20 本以上の歯を有する者が47.4% であった.口腔保健行動に関連する尺度41 項目は,回答割合,平均値による検討および因子分析の結果,16 項目が削除され,25 項目が選定された.探索的因子分析の結果,6 要因,「QOL」「口の健康」「口腔保健行動」「準備要因」「強化要因」「実現要因」が抽出された.その6 要因は,7 要因で構成されるPRECEDEモデルと類似した構造であった.PRECEDE モデルを用いた構成概念間のモデル適合度は,GFI は0.866,AGFI は0.837 を示し,許容範囲であることが確認された.内的整合性を示すα係数は尺度全体0.773 であった.【結論】評価尺度の妥当性と信頼性は許容範囲であることが確認された.
ISSN:1343-8441
2434-2254
DOI:10.32136/jsdr.15.2_199