ストーマ術後早期合併症とストーマ管理困難性に関する検討
【目的】ストーマ早期合併症と社会復帰時のストーマ管理困難性の関係を検討する。【方法】消化管ストーマ造設術後症例を対象に、術後2ヵ月の期間で以下3項目の関係を検討した:(1)ストーマ早期合併症、(2)社会復帰時の装具装着部状況、(3)改訂版ストーマ管理度分類(A、B、Cの順に管理が容易)によるストーマ管理困難度。【結果】40例中29例(72.5%)に56件の合併症を認めた。合併症が高度な程、装具装着部状況が不良な割合が有意に高かった。管理度A、B、Cの割合は、無合併症群で91%、9%、0%に対して、合併症有り群で45%、31%、24%と、合併症があると管理困難性が有意に高かった(P=0.028)...
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Published in | 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 35; no. 3; pp. 85 - 97 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
2019
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Subjects | |
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ISSN | 1882-0115 2434-3056 |
DOI | 10.32158/jsscr.35.3_85 |
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Summary: | 【目的】ストーマ早期合併症と社会復帰時のストーマ管理困難性の関係を検討する。【方法】消化管ストーマ造設術後症例を対象に、術後2ヵ月の期間で以下3項目の関係を検討した:(1)ストーマ早期合併症、(2)社会復帰時の装具装着部状況、(3)改訂版ストーマ管理度分類(A、B、Cの順に管理が容易)によるストーマ管理困難度。【結果】40例中29例(72.5%)に56件の合併症を認めた。合併症が高度な程、装具装着部状況が不良な割合が有意に高かった。管理度A、B、Cの割合は、無合併症群で91%、9%、0%に対して、合併症有り群で45%、31%、24%と、合併症があると管理困難性が有意に高かった(P=0.028)。また合併症の程度による違いに関しては、管理度A、B、Cの割合は、軽度群で83%、17%、0%に対して、高度群で35%、35%、30%と、その差は有意ではないが、合併症高度群の方が、管理困難性が高い傾向を認めた(P=0.089)。【結論】ストーマ早期合併症がストーマ管理困難性を高めることを確認した。 |
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ISSN: | 1882-0115 2434-3056 |
DOI: | 10.32158/jsscr.35.3_85 |