機能性疾患の治療の進歩
「はじめに」本編では主に2021年に刊行された, 頭痛, てんかんの治療の進歩に関する文献を昨年度に続きレビューした. 「I. 頭痛」「1. 片頭痛」片頭痛は本邦での有病率は8%程度の頻度と報告されている. 片頭痛は日常生活や仕事に多大な支障をきたすため, 適切な治療が必要となる. 2021年に使用可能となったカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide: CGRP)製剤により片頭痛の予防療法が大きく変化した. また急性期治療に関しても選択的5-HT1F受容体作動薬が2022年に使用可能となり, これらの治療について概説する. CGRPは血管弛...
Saved in:
Published in | 神経治療学 Vol. 39; no. 5; pp. 795 - 798 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本神経治療学会
2022
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-8443 2189-7824 |
DOI | 10.15082/jsnt.39.5_795 |
Cover
Summary: | 「はじめに」本編では主に2021年に刊行された, 頭痛, てんかんの治療の進歩に関する文献を昨年度に続きレビューした. 「I. 頭痛」「1. 片頭痛」片頭痛は本邦での有病率は8%程度の頻度と報告されている. 片頭痛は日常生活や仕事に多大な支障をきたすため, 適切な治療が必要となる. 2021年に使用可能となったカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide: CGRP)製剤により片頭痛の予防療法が大きく変化した. また急性期治療に関しても選択的5-HT1F受容体作動薬が2022年に使用可能となり, これらの治療について概説する. CGRPは血管弛緩性物質で主に三叉神経節周囲の三叉神経求心性C線維終末より放出される神経ペプチドで, CGRPの受容体であるreceptor activity-modifying protein 1(RAMP1)やcalcitonin receptor-like receptor(CLR)に結合して作用する. |
---|---|
ISSN: | 0916-8443 2189-7824 |
DOI: | 10.15082/jsnt.39.5_795 |