自己免疫性胃炎を背景とする胃腺腫の一例
「はじめに」自己免疫性胃炎(Autoimmune gastritis: AIG)は, 胃壁細胞に対する抗体が産生され, 酸分泌機能が低下する事で胃底腺領域の萎縮及び腸上皮化生が起こる. これまで, AIGの確立した診断基準はなかったものの, 現在進行形で提言されつつあり, Helicobacter pylori(H. pylori)未感染胃が増加している状況下でAIGを診断する機会が増えていくと予想される. 今回, AIGを基盤に生じた胃腺腫の一例を経験したため文献的考察を含めて報告する. 「症例」40歳代 女性 現病歴: 健診の上部消化管造影検査で異常を指摘され, 近医を受診し, 上部消化管...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 103; no. 1; pp. 71 - 73 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
22.12.2023
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.103.1_71 |
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Summary: | 「はじめに」自己免疫性胃炎(Autoimmune gastritis: AIG)は, 胃壁細胞に対する抗体が産生され, 酸分泌機能が低下する事で胃底腺領域の萎縮及び腸上皮化生が起こる. これまで, AIGの確立した診断基準はなかったものの, 現在進行形で提言されつつあり, Helicobacter pylori(H. pylori)未感染胃が増加している状況下でAIGを診断する機会が増えていくと予想される. 今回, AIGを基盤に生じた胃腺腫の一例を経験したため文献的考察を含めて報告する. 「症例」40歳代 女性 現病歴: 健診の上部消化管造影検査で異常を指摘され, 近医を受診し, 上部消化管内視鏡検査で胃体下部大弯に隆起性病変を認め, 生検でGroup4の診断で, 精査, 加療を目的に当科を紹介受診となった. 既往歴: 特記事項なし. 内服歴: 特記事項なし. アレルギー歴: 特記事項なし. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.103.1_71 |