ESDにて治癒切除を得た微小な食道類基底細胞癌の1例

「はじめに」食道類基底細胞癌(Basaloid carcinoma; BSC)は, 内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection; ESD)適応外の状態で発見されることが多い予後不良な悪性腫瘍である. 今回我々は, ESDで治癒切除を得たBSCを経験し, 過去の内視鏡像から初期の病変経過を捉えることができたため報告する. 「症例」患者: 80歳男性 主訴: 特になし 現病歴: 胃癌治療後の上部消化管内視鏡(Esophagogastroduodenoscopy; EGD)で表在型食道癌を指摘された. 既往歴: 早期胃癌, 肺癌, 前立腺癌, 萎縮性胃炎...

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Bibliographic Details
Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 102; no. 1; pp. 37 - 39
Main Authors 塩野, さおり, 折原, 慎弥, 高橋, 伸太郎, 吉峰, 尚幸, 西中川, 秀太, 嵐山, 真, 井上, 楠奈子, 平泉, 泰翔, 大場, 信之, 乾山, 光子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 30.06.2023
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
Basaloid carcinoma
食道類基底細胞癌
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.102.1_37

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Summary:「はじめに」食道類基底細胞癌(Basaloid carcinoma; BSC)は, 内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection; ESD)適応外の状態で発見されることが多い予後不良な悪性腫瘍である. 今回我々は, ESDで治癒切除を得たBSCを経験し, 過去の内視鏡像から初期の病変経過を捉えることができたため報告する. 「症例」患者: 80歳男性 主訴: 特になし 現病歴: 胃癌治療後の上部消化管内視鏡(Esophagogastroduodenoscopy; EGD)で表在型食道癌を指摘された. 既往歴: 早期胃癌, 肺癌, 前立腺癌, 萎縮性胃炎, 虫垂炎, 高血圧症, 心房細動 嗜好歴: 喫煙なし, 飲酒あり. 血液検査: SCC 0.6ng/mL. EGD: 切歯27cmの中部食道後壁に, 周囲に白色調隆起を呈する5mm大の発赤調陥凹性病変を認めた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.102.1_37