術後に生じた小腸皮膚瘻のケアに難渋した1例

術後の難治性瘻孔に対するケアを、病棟看護師と外来の皮膚・排泄ケア認定看護師が協働でかかわった症例を経験した。症例は70歳代の男性で、術後の創哆開部に小腸皮膚瘻を形成した。パウチングが困難で、周囲皮膚障害の増悪と頻回の装具の交換のため、管理に難渋した。また皮膚障害による疼痛のために、患者は精神的・身体的苦痛をかかえる状態であった。そこで患者の言動をアセスメントし、適切な看護計画を立案、実施したことで、精神的苦痛の緩和を図り、治療意欲を引き出すことができた。管理困難な瘻孔のケアにおいては患者に統一したケアを提供する必要があるため、写真や図入りの手順書を用いて情報共有することが重要であると考える。...

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Published in日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会誌 Vol. 33; no. 3; pp. 61 - 65
Main Authors 五十畑, 則之, 鈴木, 有美, 遠藤, 俊吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 2017
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ISSN1882-0115
2434-3056
DOI10.32158/jsscr.33.3_61

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Summary:術後の難治性瘻孔に対するケアを、病棟看護師と外来の皮膚・排泄ケア認定看護師が協働でかかわった症例を経験した。症例は70歳代の男性で、術後の創哆開部に小腸皮膚瘻を形成した。パウチングが困難で、周囲皮膚障害の増悪と頻回の装具の交換のため、管理に難渋した。また皮膚障害による疼痛のために、患者は精神的・身体的苦痛をかかえる状態であった。そこで患者の言動をアセスメントし、適切な看護計画を立案、実施したことで、精神的苦痛の緩和を図り、治療意欲を引き出すことができた。管理困難な瘻孔のケアにおいては患者に統一したケアを提供する必要があるため、写真や図入りの手順書を用いて情報共有することが重要であると考える。
ISSN:1882-0115
2434-3056
DOI:10.32158/jsscr.33.3_61