AIを活用した消化器内視鏡診断の現状と課題

「抄録」近年AIは様々な分野で活用され, 医療においては特に画像診断支援領域でのAIが注目を集めている. 消化管内視鏡領域でも社会実装が進んでおり, 上部消化管領域では食道, 胃の腫瘍性病変検出のAIが, 下部消化管領域では大腸ポリープの検出や鑑別のAIが既に実臨床で使用されている. 特に大腸ポリープ検出支援AIは複数製品が上市されており, リアルワールドでのAIの性能結果も徐々に明らかになってきている. 本邦では消化管がん検診として, 胃がんの内視鏡スクリーニングが施行されており, 検査精度向上が報告されているが, 今後内視鏡AIを用いることで, 胃がん内視鏡検診の更なる精度向上が期待される...

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Published in総合健診 Vol. 51; no. 2; pp. 215 - 223
Main Authors 岡本勇助, 小澤毅士, 柴田淳一, 由雄敏之, 平澤俊明, 藤崎順子, 後藤田卓志, 多田智裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本総合健診医学会 10.03.2024
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Summary:「抄録」近年AIは様々な分野で活用され, 医療においては特に画像診断支援領域でのAIが注目を集めている. 消化管内視鏡領域でも社会実装が進んでおり, 上部消化管領域では食道, 胃の腫瘍性病変検出のAIが, 下部消化管領域では大腸ポリープの検出や鑑別のAIが既に実臨床で使用されている. 特に大腸ポリープ検出支援AIは複数製品が上市されており, リアルワールドでのAIの性能結果も徐々に明らかになってきている. 本邦では消化管がん検診として, 胃がんの内視鏡スクリーニングが施行されており, 検査精度向上が報告されているが, 今後内視鏡AIを用いることで, 胃がん内視鏡検診の更なる精度向上が期待される. 本稿では, 各種内視鏡AIの現状と今後の展望について概説する.
ISSN:1347-0086
DOI:10.7143/jhep.51.215