びまん性肺疾患における気管支鏡検査 : TBLB を中心に(2. 生検, 気管支鏡検査は適切に行われているか)
1981年4月より1990年12月の最近10年間に当科で実施したびまん性肺疾患(139例)に対するTBLBとBALの成績を分析し診断の面からこれらの方法を検討した。IIPではTBLBで矛盾しない所見が高率に見られたが確定診断は得られなかった。他疾患との鑑別に有用であった。サルコイドーシス, 過敏性肺臓炎では組織診断が可能でありBALを補助診断として用いることで診断率は向上した。びまん性汎細気管支炎ではTBLBで病変部の採取が難しく診断は困難であった。塵肺では確定診断が可能でありまた採取された組織を用いて病因物質の同定が可能であり有用であった。TBLBはびまん性肺疾患の診断に有用であるがその限界...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 13; no. SUPPL; pp. 98 - 102 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
1991
The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
Subjects | |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.13.SUPPL_98 |
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Summary: | 1981年4月より1990年12月の最近10年間に当科で実施したびまん性肺疾患(139例)に対するTBLBとBALの成績を分析し診断の面からこれらの方法を検討した。IIPではTBLBで矛盾しない所見が高率に見られたが確定診断は得られなかった。他疾患との鑑別に有用であった。サルコイドーシス, 過敏性肺臓炎では組織診断が可能でありBALを補助診断として用いることで診断率は向上した。びまん性汎細気管支炎ではTBLBで病変部の採取が難しく診断は困難であった。塵肺では確定診断が可能でありまた採取された組織を用いて病因物質の同定が可能であり有用であった。TBLBはびまん性肺疾患の診断に有用であるがその限界も考慮する必要がある。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.13.SUPPL_98 |