Short lingual osteotomyを施行した骨格性下顎前突症症例における術後安定性と内側翼突筋の三次元評価

「緒言」骨格性下顎前突症患者に対する外科的矯正治療において, 顎関係の改善のために下顎枝矢状分割術 (SSRO) が広く用いられている. 1957年にTraunerとObwegeserが報告したSSROは, Obwegeser原法 (Ob) として広く知られている. Obでは下顎枝内側の遠位骨片後方分割部が下顎枝後縁に達し, 骨片固定における近位骨片と遠位骨片の接触面積が広く, 強固な固定が可能となる. また1961年にDal Pontにより頬側の骨切り線を延長したObwegeser-Dal Pont法 (Ob-D) が報告され, Obとともに本邦においても広く行われている. 一方, ObとO...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 29; no. 4; pp. 269 - 279
Main Authors 東金由莉, 佐々木会, 大塚雄一郎, 上里忠成, 川尻朱美, 山口浩司, 園川拓哉, 小澤智宣, 虻川東嗣, 高橋伸年, 鬼頭慎司, 嶋田淳, 須田直人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本顎変形症学会 2019
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Summary:「緒言」骨格性下顎前突症患者に対する外科的矯正治療において, 顎関係の改善のために下顎枝矢状分割術 (SSRO) が広く用いられている. 1957年にTraunerとObwegeserが報告したSSROは, Obwegeser原法 (Ob) として広く知られている. Obでは下顎枝内側の遠位骨片後方分割部が下顎枝後縁に達し, 骨片固定における近位骨片と遠位骨片の接触面積が広く, 強固な固定が可能となる. また1961年にDal Pontにより頬側の骨切り線を延長したObwegeser-Dal Pont法 (Ob-D) が報告され, Obとともに本邦においても広く行われている. 一方, ObとOb-Dでは, 遠位骨片の後方や側方移動に伴い近位骨片との干渉が生じやすく, 近位骨片の後方や側方への跳ね上がりが生じることがある.
ISSN:0916-7048
DOI:10.5927/jjjd.29.269