小児頭蓋咽頭腫における長期追跡経過の検討

放射線画像による解剖学的診断技術,下垂体機能評価とホルモン補充療法,神経内視鏡を用いた拡大蝶形洞法の導入による摘出率の増大などのために,小児頭蓋咽頭腫の治療成績は確実に進歩している.安定した長期予後を得るため原則的に全摘出が求められる頭蓋咽頭腫では初期治療が特に重要である.当科における自験例からも積極的な摘出と放射線療法は良好な長期経過をもたらすと考えられた.しかし,長期のホルモン補充療法の施行や画像追跡による再発の早期検出など他科との連携は依然として重要である....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in小児の脳神経 Vol. 48; no. 3; pp. 261 - 270
Main Authors 笹川, 泰生, 大石, 正博, 中田, 光俊, 林, 康彦, 飯塚, 秀明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児神経外科学会 2023
日本小児神経外科学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-8023
2435-824X
DOI10.34544/jspn.48.3_261

Cover

More Information
Summary:放射線画像による解剖学的診断技術,下垂体機能評価とホルモン補充療法,神経内視鏡を用いた拡大蝶形洞法の導入による摘出率の増大などのために,小児頭蓋咽頭腫の治療成績は確実に進歩している.安定した長期予後を得るため原則的に全摘出が求められる頭蓋咽頭腫では初期治療が特に重要である.当科における自験例からも積極的な摘出と放射線療法は良好な長期経過をもたらすと考えられた.しかし,長期のホルモン補充療法の施行や画像追跡による再発の早期検出など他科との連携は依然として重要である.
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.48.3_261