健康診断における3D心エコー法の活用:今後の展望

「抄録」健診における3D心エコー法の活用について, 現状の2D心エコーの問題点と3D心エコーの現況を踏まえながら今後の展望に焦点をあてて概説した. 一般に健康診断では問診, 内科診察, 心電図, 胸部X線検査, 血液検査等が行われ, 二次検査の1つとして, 心エコーが行われる. 通常は2D心エコーが行われることがほとんどであり, その有効性については異論がない. しかしながら, 本来3Dの心臓を平面で把握する2D心エコーではその評価に限界がある. さらに2D心エコーでは検者の技術, 熟練度により評価が左右される可能性がある. とくに, 左室における壁運動評価や左室駆出率, 左室容積を評価する際...

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Published in総合健診 Vol. 40; no. 2; pp. 287 - 292
Main Authors 笠巻祐二, 橋本賢一, 相馬正義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本総合健診医学会 2013
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Summary:「抄録」健診における3D心エコー法の活用について, 現状の2D心エコーの問題点と3D心エコーの現況を踏まえながら今後の展望に焦点をあてて概説した. 一般に健康診断では問診, 内科診察, 心電図, 胸部X線検査, 血液検査等が行われ, 二次検査の1つとして, 心エコーが行われる. 通常は2D心エコーが行われることがほとんどであり, その有効性については異論がない. しかしながら, 本来3Dの心臓を平面で把握する2D心エコーではその評価に限界がある. さらに2D心エコーでは検者の技術, 熟練度により評価が左右される可能性がある. とくに, 左室における壁運動評価や左室駆出率, 左室容積を評価する際に, 記録された断面に依存せざるを得ないといった問題は重要な点である. 一方, 近年の技術革新の進歩は目覚ましく, 最近のリアルタイム3D心エコーは高時間分解能, 高画質であり, 解剖学的構造の正確な把握のみならず, 任意の2D断面を切り出すことが可能である.
ISSN:1347-0086
DOI:10.7143/jhep.40.287