吸入液の気道過敏性への影響(気道過敏性と気管支学的諸問題)

エアゾールは気道過敏性の測定のみならず, 種々の肺疾患の治療にも用いられる。しかし, アセチルコリンとメサコリンとで気道過敏性測定上のデータの差異についての検討はほとんど無い。今回の検討では, 両吸入薬による気道過敏性(Dmin, unit表示)のデータには全体として有意差はなく, かつ有意に相関が認められた(p<0.01およびp<0.05)。しかし個々のデータでは両吸入薬による値に少なからず差異が認められた。また, 気管支最近感染症の治療に超音波ネブライザーを用いて抗生剤を経気道的に投与する際には, 抗生剤の濃度が高まると, エアゾールの発生が低下する事, 溶液の温度が上がるとエ...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 13; no. SUPPL; pp. 133 - 137
Main Authors 瀧島, 任, 畑岡, 勲, 井上, 洋西, 飯島, 秀弥
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1991
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.13.SUPPL_133

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Summary:エアゾールは気道過敏性の測定のみならず, 種々の肺疾患の治療にも用いられる。しかし, アセチルコリンとメサコリンとで気道過敏性測定上のデータの差異についての検討はほとんど無い。今回の検討では, 両吸入薬による気道過敏性(Dmin, unit表示)のデータには全体として有意差はなく, かつ有意に相関が認められた(p<0.01およびp<0.05)。しかし個々のデータでは両吸入薬による値に少なからず差異が認められた。また, 気管支最近感染症の治療に超音波ネブライザーを用いて抗生剤を経気道的に投与する際には, 抗生剤の濃度が高まると, エアゾールの発生が低下する事, 溶液の温度が上がるとエアゾールの発生は容易になるが, 抗生物質の抗菌阻止作用の低下をきたす場合がある事が明らかにされた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.13.SUPPL_133