輪状狭窄を示さず,直接直腸への浸潤をきたした前立腺癌の1例

72歳男性。前立腺癌治療中に便鮮血陽性があり受診。内視鏡では直腸下部に3分の1周性に粘膜下腫瘍様の隆起があり,表面は発赤していた。内視鏡的超音波断層像では前立腺から連続する腫瘍を認め,生検で前立腺癌の直腸浸潤と診断した。前立腺癌が直腸に浸潤する際,Denonvillier筋膜や筋層が防御壁となり,筋層下を全周性に浸潤することが多いが,本症例は,輪状狭窄を呈することなく,直接直腸粘膜へ浸潤している稀な症例であった。...

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Bibliographic Details
Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 69; no. 2; pp. 104 - 105
Main Authors 三枝, 善伯, 平畑, 光一, 高橋, 啓, 須田, 浩晃, 掛村, 忠義, 阿部, 剛, 富永, 健司, 佐藤, 浩一郎, 伊藤, 紗代, 酒井, 義浩, 藤沼, 澄夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2006
日本消化器内視鏡学会関東支部会
Subjects
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.69.2_104

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Summary:72歳男性。前立腺癌治療中に便鮮血陽性があり受診。内視鏡では直腸下部に3分の1周性に粘膜下腫瘍様の隆起があり,表面は発赤していた。内視鏡的超音波断層像では前立腺から連続する腫瘍を認め,生検で前立腺癌の直腸浸潤と診断した。前立腺癌が直腸に浸潤する際,Denonvillier筋膜や筋層が防御壁となり,筋層下を全周性に浸潤することが多いが,本症例は,輪状狭窄を呈することなく,直接直腸粘膜へ浸潤している稀な症例であった。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.69.2_104