大腸内視鏡検査で偶然発見された無症候性大腸アニサキス症の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 85; no. 1; pp. 104 - 105
• Main Authors: 渡辺, 憲明, 末盛, 友浩, 芹澤, 宏, 中野, 雅, 常松, 令, 土本, 寛二, 森永, 正二郎, 佐々木, 賢一, 清水, 清香, 加藤, 裕佳子, 小林, 拓, 日比, 紀文
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 06.12.2014; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 大腸アニサキス症
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.85.1_104

「症例」 患者 : 42歳, 女性. 主訴 : 特になし. 現病歴 : 2008年4月(36歳時)の健診にて大腸ポリープを指摘された. その後定期的に大腸内視鏡検査を受けており, 2013年6月, 検査目的で入院となった. 既往歴 : 37歳2型糖尿病. 家族歴 : 父大腸癌・肺癌, 母糖尿病. 生活歴 : 飲酒・喫煙歴なし. 入院時現症 : 身長157.5cm, 体重69.7kg, 体温36.8℃, 心拍数60回/分・整, 血圧109/72mmHg, 貧血なし, 黄疸なし, 心音純, 肺野清, 腹部平坦かつ軟, 圧痛なし, 腸雑音正常, 肝・脾触知せず, 下腿浮腫なし. 入院時血液検査所見 : 空腹時血糖132mg/dl, HbA1c(NGSP)6.4%と糖尿病に関連した異常値を認めるのみで, 他に特記すべき所見を認めなかった. 大腸内視鏡検査所見 : 上行結腸粘膜に刺入している糸状の虫体が認められ, 鉗子にて摘出した. 虫体の刺入部周囲粘膜は発赤・腫脹を認めず, 正常所見であった.