類基底細胞癌成分を含んだ表在型食道扁平上皮癌の1例

「はじめに」 特殊型食道癌は頻度が少なく, 臨床診断が難しい場合がある. 特に扁平上皮癌成分が混在した特殊型食道癌は, 術前診断が困難であることが多い. 「症例」 患者 : 60歳代, 男性. 主訴・既往歴 : 特記すべきことなし. 現病歴 : 検診目的の上部消化管造影検査・内視鏡検査にて食道癌と診断され, 精査加療目的に当院紹介受診となった. 入院時現症 : 特記すべき所見なし. 入院時検査所見 : 腫瘍マーカーも含め, 検査データは正常範囲内であった. 上部消化管造影検査 : 胸部中・下部食道に両側性の軽度伸展不良, 辺縁不整と僅かな陥凹像が見られた. 同部の右壁中心に顆粒状変化が見られ,...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 86; no. 1; pp. 126 - 127
Main Authors 高橋, 剛志, 大森, 泰, 中村, 理恵子, 石井, 賢二郎, 内, 雄介, 小倉, 正治, 真柳, 修平, 高橋, 常浩, 和田, 則仁, 川久保, 博文, 竹内, 裕也, 才川, 義朗, 林, 雄一郎, 向井, 萬起男, 北川, 雄光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 13.06.2015
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:「はじめに」 特殊型食道癌は頻度が少なく, 臨床診断が難しい場合がある. 特に扁平上皮癌成分が混在した特殊型食道癌は, 術前診断が困難であることが多い. 「症例」 患者 : 60歳代, 男性. 主訴・既往歴 : 特記すべきことなし. 現病歴 : 検診目的の上部消化管造影検査・内視鏡検査にて食道癌と診断され, 精査加療目的に当院紹介受診となった. 入院時現症 : 特記すべき所見なし. 入院時検査所見 : 腫瘍マーカーも含め, 検査データは正常範囲内であった. 上部消化管造影検査 : 胸部中・下部食道に両側性の軽度伸展不良, 辺縁不整と僅かな陥凹像が見られた. 同部の右壁中心に顆粒状変化が見られ, 壁硬化および伸展不良が認められ, 同部でSM2-3と診断した. 口・肛門側に0-IIc様の進展が示唆された. 上部消化管内視鏡検査 : 切歯25~30cmに発赤・浅い陥凹を示す0-IIc病変が亜全周性に広がり, 切歯30cm左前壁にやや深い陥凹の0-III病変と粗大な顆粒状隆起を認め, 陥凹部は壁硬化を認めた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.86.1_126