癌性サブイレウスを呈した急性冠症候群の2手術症例
「緒言」急性冠症候群(Acute Coronaly Syndrome: 以下ACS)は緊急治療を要する疾患である. 一方, 癌性イレウスも早急に治療を必要とする疾患である. ACSと癌性サブイレウスを呈した症例に対して冠血行再建術を先行後に悪性腫瘍手術を施行した2例を経験した. 「症例」「A. 症例1」72歳の男性. 身長161cm, 体重58kg. 右下腹部痛が出現し前医を受診し造影CTで上行結腸癌を原因とするイレウスと診断された. その際に胸痛が出現し心電図上I, II, aVL, V2~6でST低下を認めた. 緊急冠動脈造影検査(Emergent CAG)(図1)では左冠動脈主幹部(LM...
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Published in | 循環制御 Vol. 31; no. 2; pp. 138 - 142 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本循環制御医学会
2010
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Summary: | 「緒言」急性冠症候群(Acute Coronaly Syndrome: 以下ACS)は緊急治療を要する疾患である. 一方, 癌性イレウスも早急に治療を必要とする疾患である. ACSと癌性サブイレウスを呈した症例に対して冠血行再建術を先行後に悪性腫瘍手術を施行した2例を経験した. 「症例」「A. 症例1」72歳の男性. 身長161cm, 体重58kg. 右下腹部痛が出現し前医を受診し造影CTで上行結腸癌を原因とするイレウスと診断された. その際に胸痛が出現し心電図上I, II, aVL, V2~6でST低下を認めた. 緊急冠動脈造影検査(Emergent CAG)(図1)では左冠動脈主幹部(LMT)90%狭窄, 左冠動脈第一対角枝(D1)は90%狭窄, 左冠動脈回旋枝(LCX)#11は慢性完全閉塞(CTO)(右冠動脈(RCA)から側副血行路あり)で, 左冠動脈前下行枝(LAD)に有意狭窄は認めなかった. |
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ISSN: | 0389-1844 |
DOI: | 10.11312/ccm.31.138 |