胃・十二指腸・大腸にかけて多彩な内視鏡所見を呈した悪性リンパ腫の1例

「症例」 患者:75歳, 女性. 主訴:食欲不振, 下痢. 既往歴:甲状腺機能低下症, サルコイドーシス性ブドウ膜炎. 現病歴:食欲不振, 下痢精査目的に2009年4月, 田園調布中央病院に紹介来院. 入院時検査成績:血液生化学検査で軽度の炎症反応と低蛋白血症を認め, 抗核抗体とHP IgG抗体は陽性で, 甲状腺機能検査とACE, LDH, IL-IIは正常範囲であった. 入院時胸部X線検査, 胸部CT検査(Fig.1):両側に多発した斑状陰影を認め, サルコイドーシス, リンパ腫が疑われた. 入院時の胃X線検査(Fig.2):胃体部の広範囲に多発した比較的平滑な隆起性病変を認めた. 入院時上...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 150 - 151
Main Authors 田崎, 修平, 国村, 利明, 富永, 幸治, 吉川, 望海
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.82.1_150

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Summary:「症例」 患者:75歳, 女性. 主訴:食欲不振, 下痢. 既往歴:甲状腺機能低下症, サルコイドーシス性ブドウ膜炎. 現病歴:食欲不振, 下痢精査目的に2009年4月, 田園調布中央病院に紹介来院. 入院時検査成績:血液生化学検査で軽度の炎症反応と低蛋白血症を認め, 抗核抗体とHP IgG抗体は陽性で, 甲状腺機能検査とACE, LDH, IL-IIは正常範囲であった. 入院時胸部X線検査, 胸部CT検査(Fig.1):両側に多発した斑状陰影を認め, サルコイドーシス, リンパ腫が疑われた. 入院時の胃X線検査(Fig.2):胃体部の広範囲に多発した比較的平滑な隆起性病変を認めた. 入院時上部, 下部消化器内視鏡検査:上部消化管内視鏡検査において胃に褪色調の扁平な粘膜下腫瘍様隆起性病変が多発し, 比較的均一に敷石様に認められた(Color 1). 十二指腸では扁平隆起性病変とIIc+IIa様の潰瘍性病変を認めた. 下部消化器内視鏡検査で回腸末端には異常を認めなかったが, 盲腸に単発の発赤調の扁平隆起性病変を認めた(Color 2).
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.82.1_150