EUS-FNAで診断し得た肝細胞癌胃壁浸潤の1例
「はじめに」Endoscopic ultrasonography-guided fine needle aspiration(EUS-FNA)は近年, 消化管間質腫瘍や膵癌の診断に広く利用されている. また縦隔リンパ節や縦隔腫瘍生検へも応用されている. 今回我々は胃壁から肝外側区域に連続する巨大腫瘍の鑑別診断にEUS-FNAが有用であった1例を経験したので報告する. 「症例」患者:60歳, 男性. 主訴:黒色便, 黒色嘔吐. 既往歴:脂肪肝, 糖尿病. 嗜好歴:飲酒焼酎2合/日, 喫煙なし. 現病歴:糖尿病, 高血圧で近医にて内服加療中であった. 2015年9月下旬頃から数日間にわたり黒色便が...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 89; no. 1; pp. 146 - 147 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
16.12.2016
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.89.1_146 |
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Summary: | 「はじめに」Endoscopic ultrasonography-guided fine needle aspiration(EUS-FNA)は近年, 消化管間質腫瘍や膵癌の診断に広く利用されている. また縦隔リンパ節や縦隔腫瘍生検へも応用されている. 今回我々は胃壁から肝外側区域に連続する巨大腫瘍の鑑別診断にEUS-FNAが有用であった1例を経験したので報告する. 「症例」患者:60歳, 男性. 主訴:黒色便, 黒色嘔吐. 既往歴:脂肪肝, 糖尿病. 嗜好歴:飲酒焼酎2合/日, 喫煙なし. 現病歴:糖尿病, 高血圧で近医にて内服加療中であった. 2015年9月下旬頃から数日間にわたり黒色便が持続していた. 入院当日嘔吐を数回認めた後, 黒色嘔吐となったため救急要請し, 当院搬送となった. 入院時現症:頻脈あり, 右季肋部で肝を2横指触知する. その他特記すべき所見なし. 血液検査所見:AST優位のトランスアミナーゼの上昇, 胆道系酵素の上昇, 低アルブミン血症を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.89.1_146 |