有茎性mucosal polypとの鑑別を要した大腸腺腫の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 78; no. 2; pp. 136 - 137
• Main Authors: 加藤, 充, 北川, 智之, 重歳, 正和, 藤沼, 澄夫, 竹中, 由希夫, 前谷, 容, 富永, 健司, 根本, 夕夏子, 佐藤, 浩一郎, 斎藤, 倫寛, 大原関, 利章, 掛村, 忠義, 伊藤, 紗代, 鴫山, 文子
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2011; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 偽浸潤; 大腸mucosal polyp; 大腸腺腫
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.78.2_136

「はじめに」初回の通常内視鏡で大腸mucosal polypを疑ったが, 拡大内視鏡及び内視鏡的超音波断層法(EUS)で腫瘍性病変と判断し, 内視鏡的に摘除した結果, 大腸腺腫の偽浸潤であった症例を経験したので報告する. 「症例」患者:60歳代, 女性. 主訴:なし. 家族歴, 既往歴:特記すべきことなし. 現病歴:2010年2月に便潜血反応陽性のため大腸内視鏡を施行した. 下行結腸に有茎性ポリープがあり, 4月下旬に精査, 内視鏡治療目的で入院した. 入院時現症, 入院時検査所見に明らかな異常所見は認められなかった. 入院前に施行した初回大腸内視鏡では, 下行結腸に20mm大の有茎性ポリープが認められた. 頸部は明らかな立ち上がりを欠き, 頭部は棍棒状に腫大していた. 茎基部から頭部にかけ非腫瘍粘膜に覆われているものと判断した. そのため通常観察では大腸mucosal polypを疑った(Color 1-a).