肝硬変患者に発症したサイトメガロウイルス十二指腸炎の1例
「症例」患者:51歳, 男性. 主訴:発熱, 腹部膨満. 既往歴:32歳時, C型肝炎ウイルス感染を指摘される. 47歳時, 肝細胞癌に対し, 腫瘍核出術施行. その際に肝硬変を指摘される. 嗜好品:4年前まで350mlビール缶10本/日, その後1本/日に減酒. 現病歴:アルコールおよびC型肝炎ウイルスによる肝硬変(Child-Pugh Grade B), 肝細胞癌術後のため当院外科に通院中であったが, 2010年7月27日より腹部膨満感を自覚し, 翌日近医を受診された際に, 38℃の発熱と腹水, また血液生化学検査にて肝機能の悪化を指摘され, 精査加療目的に当科紹介入院となった. 入院時現...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 78; no. 2; pp. 108 - 109 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2011
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.78.2_108 |
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Summary: | 「症例」患者:51歳, 男性. 主訴:発熱, 腹部膨満. 既往歴:32歳時, C型肝炎ウイルス感染を指摘される. 47歳時, 肝細胞癌に対し, 腫瘍核出術施行. その際に肝硬変を指摘される. 嗜好品:4年前まで350mlビール缶10本/日, その後1本/日に減酒. 現病歴:アルコールおよびC型肝炎ウイルスによる肝硬変(Child-Pugh Grade B), 肝細胞癌術後のため当院外科に通院中であったが, 2010年7月27日より腹部膨満感を自覚し, 翌日近医を受診された際に, 38℃の発熱と腹水, また血液生化学検査にて肝機能の悪化を指摘され, 精査加療目的に当科紹介入院となった. 入院時現症:体温38.2℃. 眼球結膜は軽度黄染していた. 腹部は軽度膨隆し, 心窩部に圧痛を認めた. 頸部や鼠径部に明らかなリンパ節を触知せず. 体幹, 四肢に浮腫なし. 入院時検査所見(Table 1):炎症反応の上昇と, 肝機能障害の増悪を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.78.2_108 |