胆管非拡張型膵・胆管合流異常に合併した胆管癌の1例

「症例」 患者 : 71歳, 女性. 現病歴 : 生来健康. 心窩部痛で近医を受診し, 黄疸を指摘された. CT上中部胆管に腫瘤様の陰影を認め, 精査加療目的に当院を紹介された. 入院時現症 : 眼球結膜と皮膚の黄染を認め, 心窩部に軽度の圧痛を認めた. 入院時血液検査 : 著明なビリルビンの上昇(T.Bil : 10.4mg/dl)と肝胆道酵素の上昇を認めた. 腫瘍マーカーもCA19-9が154U/mlと高値であった. 腹部超音波検査 : 中部胆管に約20mm大の低エコー域を認めた. 胆嚢には全周性の壁肥厚と胆泥の貯留を認めたが, 明らかな腫瘍性病変はみられなかった. 腹部CT所見 : 中部...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 85; no. 1; pp. 136 - 137
Main Authors 岩崎, 将, 千葉, 和朗, 田畑, 拓久, 来間, 佐和子, 遠藤, 佑香, 小泉, 理美, 森, 麻紀子, 桑田, 剛, 藤原, 崇, 藤原, 純子, 荒川, 丈夫, 小泉, 浩一, 門馬, 久美子, 神澤, 輝実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 06.12.2014
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:「症例」 患者 : 71歳, 女性. 現病歴 : 生来健康. 心窩部痛で近医を受診し, 黄疸を指摘された. CT上中部胆管に腫瘤様の陰影を認め, 精査加療目的に当院を紹介された. 入院時現症 : 眼球結膜と皮膚の黄染を認め, 心窩部に軽度の圧痛を認めた. 入院時血液検査 : 著明なビリルビンの上昇(T.Bil : 10.4mg/dl)と肝胆道酵素の上昇を認めた. 腫瘍マーカーもCA19-9が154U/mlと高値であった. 腹部超音波検査 : 中部胆管に約20mm大の低エコー域を認めた. 胆嚢には全周性の壁肥厚と胆泥の貯留を認めたが, 明らかな腫瘍性病変はみられなかった. 腹部CT所見 : 中部胆管に約20mm大の造影効果を伴う腫瘤影と上流胆管の拡張と胆嚢腫大, および傍大動脈リンパ節腫大を認めた. MRCP所見 : 中部胆管に20mmにわたる閉塞を認めた. 下部胆管の最大径は7mmで, 膵胆管合流部は同定できなかった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.85.1_136