周術期におけるアミノ酸投与の効果
手術などの侵襲時には生体のエネルギー要求量が通常時より高くなることから,適切な栄養管理が求められる.特に,侵襲下でのアミノ酸投与はタンパク質代謝を改善し異化亢進を抑制することから生体機能維持のために重要である.アミノ酸の投与においてはその量と特性を理解して施行することが求められる.アミノ酸の至適投与量は国内外のガイドラインに準拠すれば1.2~2.0g/kg/dayといえるが,個別の症例においては侵襲の程度を評価して決定することが大事である.また特別な生理活性効果を持つ,アルギニン,グルタミン,分岐鎖アミノ酸,シスチン・テアニンを病態に応じて投与することも周術期のアミノ酸投与方法として有効といえ...
Saved in:
Published in | 外科と代謝・栄養 Vol. 57; no. 1; pp. 8 - 12 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本外科代謝栄養学会
15.02.2023
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0389-5564 2187-5154 |
DOI | 10.11638/jssmn.57.1_8 |
Cover
Summary: | 手術などの侵襲時には生体のエネルギー要求量が通常時より高くなることから,適切な栄養管理が求められる.特に,侵襲下でのアミノ酸投与はタンパク質代謝を改善し異化亢進を抑制することから生体機能維持のために重要である.アミノ酸の投与においてはその量と特性を理解して施行することが求められる.アミノ酸の至適投与量は国内外のガイドラインに準拠すれば1.2~2.0g/kg/dayといえるが,個別の症例においては侵襲の程度を評価して決定することが大事である.また特別な生理活性効果を持つ,アルギニン,グルタミン,分岐鎖アミノ酸,シスチン・テアニンを病態に応じて投与することも周術期のアミノ酸投与方法として有効といえよう. |
---|---|
ISSN: | 0389-5564 2187-5154 |
DOI: | 10.11638/jssmn.57.1_8 |