GISTと鑑別を要した回腸異所性膵の一例
「はじめに」 回腸に存在する異所性膵は比較的稀とされており, 内視鏡的生検も制限されるため確定診断が難しい. 今回, Gastrointestinal stromal tumor(GIST)と鑑別を要した回腸異所性膵を経験したためここに報告する. 「症例」 患者:40歳, 男性, 主訴:なし. 現病歴:20XX年4月に, 前医で他疾患の精査目的に施行された腹部造影CT検査で, 骨盤内小腸に造影増強効果を有する15mm大の腫瘤性病変を指摘された. 小腸腫瘍が疑われ, 精査目的に当院を紹介され受診した. 既往歴:特記事項なし. 家族歴:母に胃癌. 嗜好歴:喫煙歴20本/日(20年間), 飲酒歴:な...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 98; no. 1; pp. 102 - 103 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
25.06.2021
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.98.1_102 |
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Summary: | 「はじめに」 回腸に存在する異所性膵は比較的稀とされており, 内視鏡的生検も制限されるため確定診断が難しい. 今回, Gastrointestinal stromal tumor(GIST)と鑑別を要した回腸異所性膵を経験したためここに報告する. 「症例」 患者:40歳, 男性, 主訴:なし. 現病歴:20XX年4月に, 前医で他疾患の精査目的に施行された腹部造影CT検査で, 骨盤内小腸に造影増強効果を有する15mm大の腫瘤性病変を指摘された. 小腸腫瘍が疑われ, 精査目的に当院を紹介され受診した. 既往歴:特記事項なし. 家族歴:母に胃癌. 嗜好歴:喫煙歴20本/日(20年間), 飲酒歴:なし. 現症:腹部は平坦, 軟. 打診上, 異常なし. 自発痛や圧痛を認めない. 血液・血液生化学検査:腫瘍マーカーも含め特に異常所見なし. 臨床経過:腹部造影CTでは, 骨盤内小腸に膵臓と同程度の造影効果を有する15mm大の腫瘤性病変が認められた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.98.1_102 |