カプセル内視鏡で診断した『アジア条虫』

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 93; no. 1; pp. 116 - 118
• Main Authors: 江藤, 宏幸, 川辺, 晃一, 葛西, 豊高, 村松, 誠司, 宮原, 庸介, 中原, 守康, 福田, 裕昭, 今井, 崇紀, 田中, 健丈, 荻野, 太郎, 釜田, 茂幸, 藤田, 昌久, 新田, 宙, 石川, 文彦, 伊藤, 博
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2018; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: アジア条虫; カプセル内視鏡
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.93.1_116

「はじめに」 カプセル内視鏡検査の普及により小腸疾患の診断能は向上しており, 消化管寄生虫症もその一つである. 今回カプセル内視鏡検査でアジア条虫(Taenia asiatica)を診断したので報告する. 「症例」 症例: 59歳女性(フィリピン出身, 4年前に来日). 主訴: 片節の排泄. 既往歴と内服薬: 特記事項なし. 現病歴: 2年前にも片節の排泄があった. 今回, 再度片節の排泄があり当科受診した. 腹痛, 下痢, 体重減少などの自覚症状はなかった. 初診時現症: 身長156cm. 体重65kg. 意識清明. 一般身体診察に特記すべき異常所見なし. 血液検査: 末梢血好酸球723/μl. 非特異的IgE243IU/ml 経過: 患者が持参した片節の写真と病歴から条虫症が疑われた.