右側大腸優位に発生した大腸ポリポーシスの1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 64; no. 2; pp. 110 - 111
• Main Authors: 平良, 悟, 宮岡, 正明, 高垣, 信一, 森安, 史典, 額賀, 健治, 福澤, 誠克, 田村, 和朗, 中村, 哲夫, 川上, 浩平, 萩原, 恭史
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2004; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: AFAP; 大腸ポリポーシス
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.64.2_110

「はじめに」右側大腸優位に発生した大腸ポリポーシスの1例を経験した. またAttenuated familial adenomatous polyposis(以下, AFAP)を疑い遺伝子解析を行ったのでこれを報告する. 「症例」患者:63歳, 男性. 主訴:便潜血反応陽性. 既往歴:高血圧, 高脂血症, 高尿酸血症, 脂肪肝. 家族歴:父に前立腺癌, 心筋梗塞, 弟に肺癌. 現病歴:平成13年11月他院での健診にて便潜血反応陽性を指摘された. 平成14年2月注腸にて, 多発性のポリープを認めたため当院を受診した. 現地:明らかな異常所見は認めなかった. 検査所見:軽度の血小板減少, および脂肪肝によると思われるトランスアミナーゼ, γ-GTPの上昇を認めた. 下部消化管内視鏡所見(Fig1-a～c):盲腸から横行結腸にかけて径10mm以下で平坦型から亜有茎性のポリープを100個以上認めた. ポリープは右側大腸優位に認め, 下行結腸, S状結腸, 直腸にはほとんど認めなかった. 生検病理組織学的所見:病理組織像は軽度～中等度異型を示す管状腺腫だった.