腸重積を伴う小腸inflammatory fibroid polypを単孔式腹腔鏡下術で切除した1例
「はじめに」 Inflammatory fibroid polyp(以下, IFP)は原因不明の炎症性ポリープであるが, そのほとんどが腸重積やイレウスを発症し緊急手術の対象となる. 今回我々は, 腸重積を伴うIFPを単孔式腹腔鏡下手術にて切除した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:70歳代, 女性. 主訴:腹痛. 現病歴:2012年7月より腹痛が出現. 整腸剤を内服するも改善なく近医受診. イレウスと診断され当科に紹介入院となった. 既往歴:両側鼠径ヘルニア術後, 痛風. 入院時現症:身長167cm, 体重53kg, 腹部は膨満し, 下腹部に圧痛を認めた. 腹膜刺激症状は認めなかっ...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 162 - 163 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
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Summary: | 「はじめに」 Inflammatory fibroid polyp(以下, IFP)は原因不明の炎症性ポリープであるが, そのほとんどが腸重積やイレウスを発症し緊急手術の対象となる. 今回我々は, 腸重積を伴うIFPを単孔式腹腔鏡下手術にて切除した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:70歳代, 女性. 主訴:腹痛. 現病歴:2012年7月より腹痛が出現. 整腸剤を内服するも改善なく近医受診. イレウスと診断され当科に紹介入院となった. 既往歴:両側鼠径ヘルニア術後, 痛風. 入院時現症:身長167cm, 体重53kg, 腹部は膨満し, 下腹部に圧痛を認めた. 腹膜刺激症状は認めなかった. 血液生化学的所見:WBC 9,600×10 3/μl, CRP 16.85mg/dlと炎症反応の上昇を認めたが, その他は異常を認めなかった. 腹部単純X-P検査:小腸ガスの増加とイレウス像を認めた(Fig.1). 腹部CT検査:終末回腸にlow densityな腫瘤性病変を認め, 同部位を先進部とした重積を認めた(Fig.2). |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_162 |