十二指腸乳頭部腫瘍に対する膵管ガイドワイヤー留置法併用による内視鏡的乳頭切除術

「はじめに」 十二指腸乳頭部腫瘍に対す内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)は, ERCP関連手技のなかでも消化管穿孔, 出血, 膵炎等の偶発症発生率の高い手技である. その中でも内視鏡的乳頭切除術後の重大な合併症の1つである急性膵炎は, 膵管ステント留置術により, 予防できるとされている1)が, 切除後は挿入困難な場合が多い. 今回我々は, 膵管ガイドワイヤー留置法による十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60歳, 男性. 主訴:特になし. 既往歴:35歳, 十二指腸潰瘍. 生活歴:喫煙歴, 20本/...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 79; no. 2; pp. 122 - 123
Main Authors 知念, 克哉, 丸茂, 達之, 平井, 紗弥可, 笹本, 貴広, 土屋, 昭彦, 長澤, 邦隆, 川上, 知孝, 山中, 正己, 松下, 功, 明石, 雅博, 渡邉, 東, 西川, 稿, 長田, 宏巳, 江川, 優子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2011
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.79.2_122

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Summary:「はじめに」 十二指腸乳頭部腫瘍に対す内視鏡的乳頭切除術(endoscopic papillectomy:EP)は, ERCP関連手技のなかでも消化管穿孔, 出血, 膵炎等の偶発症発生率の高い手技である. その中でも内視鏡的乳頭切除術後の重大な合併症の1つである急性膵炎は, 膵管ステント留置術により, 予防できるとされている1)が, 切除後は挿入困難な場合が多い. 今回我々は, 膵管ガイドワイヤー留置法による十二指腸乳頭部腫瘍に対する内視鏡的乳頭切除術の1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:60歳, 男性. 主訴:特になし. 既往歴:35歳, 十二指腸潰瘍. 生活歴:喫煙歴, 20本/日×30年. 飲酒歴, 日本酒2合/日×30年. 現病歴:2010年6月に健康診断で上部消化管造影を実施. その際, 十二指腸に隆起性病変を指摘され, 7月に当院消化器内科を受診. 8月に上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行したところ, 十二指腸乳頭部に0-IIa様病変を認め, 生検では腺腫であった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.79.2_122