内視鏡的整復により回復した腸管囊腫様気腫症による成人腸重積の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 88; no. 1; pp. 146 - 147
• Main Authors: 小沢, 正幸, 横山, 潔, オスタペンコ, バレンチナ, 寺井, 潔, 竹本, 安宏
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 11.06.2016; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 腸管囊腫様気腫症; 腸重積
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.88.1_146

「はじめに」Pneumatosis cystoides intestinalis(PCI)による成人腸重積は非常に稀な疾患である. 今回, 我々はPCIが原因と思われる上行結腸の腸重積を経験したので報告する. 「症例」「患者」: 43歳, 女性. 「主訴」: 右下腹部痛. 「既往歴」: 腹腔鏡下子宮筋腫切除(2013年). 「現病歴」: 2015年7月中旬に突然の強い腹痛で目が覚めた. 嘔吐も出現し, 同日当院の救急外来を受診した. 「受診時現症」: 血圧140/100mmHg, 脈拍66/min, SpO2 96%, 体温36.5℃. 右腹部に自発痛, 圧痛あり. 反跳痛や筋性防御なし. 「血液検査所見」: γ-GTP 34U/l, CRP 0.07mg/dl, 軽度上昇以外に異常なし. 「腹部造影CT」: 上行結腸にmultiple concentric ringを認め, 腸重積と思われる腸管の陥入あり.