度重なるシャント再建術後に腹膜偽性のう胞に因る陰嚢水腫を生じ，内視鏡的第三脳室開窓術によりシャント依存から離脱し得た1例

小児に対する脳室腹腔シャント術は，感染，機能不全，髄液過剰排出，腹腔偽性のう胞，離断・迷入など，成人に比して多くの合併症を生じることが知られている．今回我々は，16歳男子において2度の内視鏡的第三脳室底開窓術（以下ETV）を行い，脳室腹腔シャント依存からの離脱と陰嚢水腫治療を得た1例を経験した．腹膜偽性のう胞の陰嚢内へ伸展により陰嚢水腫を発症した初めての症例であり，ETVでの大口径の第三脳室底開窓，リリキスト膜まで開窓手技により，シャント依存・陰嚢水腫が解消された．...

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Published in小児の脳神経 Vol. 49; no. 1; pp. 46 - 51
Main Authors 西巻, 啓一, 新井, 浩和, 西山, 健一, 丸屋, 淳, 関, 恒志, 藤井, 幸彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児神経外科学会 2024
日本小児神経外科学会
Subjects
endscopic third ventriculostomy
hydrocele
hydrocephalus
pediatric case
revision of ventriculoperitoneal shunt
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ISSN0387-8023
2435-824X
DOI10.34544/jspn.49.1_46

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Summary:小児に対する脳室腹腔シャント術は，感染，機能不全，髄液過剰排出，腹腔偽性のう胞，離断・迷入など，成人に比して多くの合併症を生じることが知られている．今回我々は，16歳男子において2度の内視鏡的第三脳室底開窓術（以下ETV）を行い，脳室腹腔シャント依存からの離脱と陰嚢水腫治療を得た1例を経験した．腹膜偽性のう胞の陰嚢内へ伸展により陰嚢水腫を発症した初めての症例であり，ETVでの大口径の第三脳室底開窓，リリキスト膜まで開窓手技により，シャント依存・陰嚢水腫が解消された．
ISSN:0387-8023
2435-824X
DOI:10.34544/jspn.49.1_46