カプセル内視鏡検査で発見された十二指腸腺腫の1例

「はじめに」 カプセル小腸内視鏡検査(capsule endoscopy:CE)で偶然に発見された十二指腸腺腫の1例を経験した. CEが, 十二指腸癌の前癌病変である十二指腸腺腫を含めた小腸腫瘍のスクリーニング検査としての有用性を裏付ける貴重な症例と考えられた. 「症例」 患者:80歳, 男性. 既往歴:55歳消化性潰瘍で幽門側胃切除(B-I再建), 60歳慢性C型肝炎. 家族歴:特記すべきものなし. 生活歴:特記すべきものなし. 現病歴:67歳時, 椎骨脳底動脈循環不全と多発性脳梗塞の診断で, アスピリン100mg/日の内服を開始した. 今回, 無症状低用量アスピリン内服患者における小腸病変...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 128 - 129
Main Authors 小林, 拓, 渡辺, 憲明, 中野, 雅, 芹澤, 宏, 福井, 崇大, 常松, 令, 土本, 寛二, 細江, 直樹, 清水, 清香, 日比, 紀文, 加藤, 裕佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.83.1_128

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Summary:「はじめに」 カプセル小腸内視鏡検査(capsule endoscopy:CE)で偶然に発見された十二指腸腺腫の1例を経験した. CEが, 十二指腸癌の前癌病変である十二指腸腺腫を含めた小腸腫瘍のスクリーニング検査としての有用性を裏付ける貴重な症例と考えられた. 「症例」 患者:80歳, 男性. 既往歴:55歳消化性潰瘍で幽門側胃切除(B-I再建), 60歳慢性C型肝炎. 家族歴:特記すべきものなし. 生活歴:特記すべきものなし. 現病歴:67歳時, 椎骨脳底動脈循環不全と多発性脳梗塞の診断で, アスピリン100mg/日の内服を開始した. 今回, 無症状低用量アスピリン内服患者における小腸病変のサーベイランスを目的とした臨床試験に参加し, 2012年9月にギブン・イメージング社のPillCam SB2カプセルを使用し, CEを施行した. 身体所見:意識清明, 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄染なし, 口腔内異常所見なし, 表在リンパ節触知せず, 心音純, 肺野清, 腹部平坦かつ軟, 圧痛なし, 腸雑音正常, 肝・脾触知せず, 下腿浮腫なし.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.83.1_128