シングルバルーン内視鏡にて診断し得た出血性小腸潰瘍の1例

「はじめに」出血性小腸潰瘍に対し, カプセル内視鏡で診断できずシングルバルーン内視鏡にて診断し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:69歳, 女性. 主訴:血便. 既往歴:高脂血症. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成21年11月中旬に歯科治療を受け抗生剤(CFTM-PI:300mg分3, 10日間)が処方され軟便傾向を認めた. 11月30日より2~4行/日の鮮血便が出現. 持続するため12月3日近医入院した. 上下部内視鏡施行するも明らかな所見は認められなかった. しかしヘモグロビンの低下を認め出血性ショックに陥り, MAP4単位の輸血を施行した. ヘモグロビンの改善はしたものの...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 77; no. 2; pp. 112 - 113
Main Authors 土方, 一範, 藤塚, 宜功, 五十嵐, 良典, 小林, 俊介, 新井, 典岳, 松清, 靖, 土門, 薫, 大塚, 隆文, 佐藤, 真司, 竹内, 基, 岡野, 直樹, 住野, 泰清
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2010
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:「はじめに」出血性小腸潰瘍に対し, カプセル内視鏡で診断できずシングルバルーン内視鏡にて診断し得た1例を経験したので報告する. 「症例」患者:69歳, 女性. 主訴:血便. 既往歴:高脂血症. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:平成21年11月中旬に歯科治療を受け抗生剤(CFTM-PI:300mg分3, 10日間)が処方され軟便傾向を認めた. 11月30日より2~4行/日の鮮血便が出現. 持続するため12月3日近医入院した. 上下部内視鏡施行するも明らかな所見は認められなかった. しかしヘモグロビンの低下を認め出血性ショックに陥り, MAP4単位の輸血を施行した. ヘモグロビンの改善はしたものの出血源が不明であり, 小腸出血が疑われたため精査加療目的にて当院紹介受診した. 臨床経過:入院時全身状態に著変はなかった. ヘモグロビン10.3g/dlと軽度低下を認める以外は検査所見に異常はなかった. 腹部造影CT所見(Color1)および小腸透視を施した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.77.2_112