内視鏡的切除を行った胃有茎性hamartomatous inverted polypの3例
「はじめに」 胃hamartomatous inverted polyp(以下, HIP)は粘膜下層方向へ陥入しながら増殖する非腫瘍性の胃粘膜上皮からなる病変のうち, 単発性腫瘤性病変を呈するものを指す. 比較的稀な病変であるが, 特徴的な内視鏡所見を呈した3例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:65歳, 女性. 健診の上部消化管造影検査で胃ポリープを指摘され, 当院紹介受診となった. 上部消化管内視鏡検査:胃体上部大彎に35mm大の有茎性病変を認めた(Color 1). また, 表面構造は正常粘膜様で, 浅い陥凹が散在していた. 超音波内視鏡検査:病変は第2・3層を主座とし...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 118 - 119 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.82.1_118 |
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Summary: | 「はじめに」 胃hamartomatous inverted polyp(以下, HIP)は粘膜下層方向へ陥入しながら増殖する非腫瘍性の胃粘膜上皮からなる病変のうち, 単発性腫瘤性病変を呈するものを指す. 比較的稀な病変であるが, 特徴的な内視鏡所見を呈した3例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:65歳, 女性. 健診の上部消化管造影検査で胃ポリープを指摘され, 当院紹介受診となった. 上部消化管内視鏡検査:胃体上部大彎に35mm大の有茎性病変を認めた(Color 1). また, 表面構造は正常粘膜様で, 浅い陥凹が散在していた. 超音波内視鏡検査:病変は第2・3層を主座とし, 内部に大小不同・類円形の無エコー・低エコー域が散在していた(Fig.1). 臨床経過:いずれもHIPに典型的な所見であったが, 病変は大きく悪性も考え, 確定診断のために内視鏡的切除を行う方針とした. 病変は大きく茎も太いため, 茎部をクリップで結紮した後にバイポーラ針状ナイフで結紮部の病変側を切離した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_118 |