原因不明若年発症直腸穿孔の1例
「症例」 患者:32歳, 男性. 主訴:血便. 現病歴:2011年11月上旬, 38℃台の発熱を認め, 腹痛はなかったが, 5日間排便なく, 力んで排便を試みたところ血便を認めたため前医を受診, 大腸鏡で下部直腸粘膜に浮腫, びらんを認めたが, 生検病理組織検査では非特異的炎症のみであった. 禁食, 補液, 抗菌薬(CTM)投与で炎症反応は低下し, 血便改善がみられたが, 2週間後の大腸内視鏡再検時, 下部直腸腸管壁の断裂, 偽腔形成が確認され, 造影CTで直腸穿孔, 仙骨前面の膿瘍形成を認めたため, 11月下旬当院に転院した. 既往歴:27歳高血圧症, 32歳2型糖尿病(未治療). 家族歴:...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 82; no. 1; pp. 178 - 179 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.06.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.82.1_178 |
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Summary: | 「症例」 患者:32歳, 男性. 主訴:血便. 現病歴:2011年11月上旬, 38℃台の発熱を認め, 腹痛はなかったが, 5日間排便なく, 力んで排便を試みたところ血便を認めたため前医を受診, 大腸鏡で下部直腸粘膜に浮腫, びらんを認めたが, 生検病理組織検査では非特異的炎症のみであった. 禁食, 補液, 抗菌薬(CTM)投与で炎症反応は低下し, 血便改善がみられたが, 2週間後の大腸内視鏡再検時, 下部直腸腸管壁の断裂, 偽腔形成が確認され, 造影CTで直腸穿孔, 仙骨前面の膿瘍形成を認めたため, 11月下旬当院に転院した. 既往歴:27歳高血圧症, 32歳2型糖尿病(未治療). 家族歴:特記事項なし. 生活歴:飲酒・喫煙歴なし, 職業は路線バス運転手. 入院時現症:身長177.0cm, 体重109.0kg, BMI 34.8, 体温37.4℃, 心拍数90回/分・整, 血圧130/74mmHg, 貧血なし, 黄疸なし, 心音純, 肺野清, 腹部平坦かつ軟, 圧痛なし, 腸雑音正常, 肝・脾触知せず, 下腿浮腫なし. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_178 |