3回の内視鏡的止血術にて血便の原因が異なっていた85歳女性の経験

【症例】患者: 84歳女性 現病歴: 大腸憩室出血で入院歴がある. 初回は血便を主訴に来院し, 大腸憩室出血に対して緊急下部消化管内視鏡検査で処置後に退院となる. 4か月後2回目の血便, さらにその5か月後に3回目の血便で入院となる. 既往歴: 卵巣手術(詳細不明), 大腸憩室, 高血圧, 逆流性食道炎, 便秘 内服薬: カルベジロール, アムロジピンベシル酸塩, ピタバスタチンカルシウム水和物 【入院経過】いずれも血便を主訴に受診して入院, 24時間以内に緊急内視鏡検査し, それぞれの出血に対して止血処置を施行した. 処置後は1週間以内で退院となる. 【内視鏡検査所見】1回目: 入院翌日に施...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 96; no. 1; pp. 154 - 155
Main Authors 大杉, 頌子, 中村, 威, 山岸, 徳子, 石井, 政嗣, 新井, 健介, 星川, 竜彦, 次田, 正, 仲丸, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 26.06.2020
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:【症例】患者: 84歳女性 現病歴: 大腸憩室出血で入院歴がある. 初回は血便を主訴に来院し, 大腸憩室出血に対して緊急下部消化管内視鏡検査で処置後に退院となる. 4か月後2回目の血便, さらにその5か月後に3回目の血便で入院となる. 既往歴: 卵巣手術(詳細不明), 大腸憩室, 高血圧, 逆流性食道炎, 便秘 内服薬: カルベジロール, アムロジピンベシル酸塩, ピタバスタチンカルシウム水和物 【入院経過】いずれも血便を主訴に受診して入院, 24時間以内に緊急内視鏡検査し, それぞれの出血に対して止血処置を施行した. 処置後は1週間以内で退院となる. 【内視鏡検査所見】1回目: 入院翌日に施行した下部消化管内視鏡検査では大腸憩室が多発しており, AV20cmに出血源と考えられる出血を認めた. クリップでは止血不十分で0.2%エピネフリン液を散布し出血ないことを確認.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.96.1_154