原発性大腸びまん浸潤型神経内分泌癌に対する集学的治療の1例
「はじめに」 自験例の病理組織学的所見である大腸神経内分泌癌は, 全大腸癌の0.2%程度と極めて稀な疾患である. また, 内視鏡所見ではびまん浸潤型(4型)大腸癌であり, 自覚症状に乏しく炎症性疾患に類似した画像所見を呈することからも, 早期発見が困難である1). 我々は, この極めて予後不良で遠隔転移のある原発性大腸びまん浸潤型神経内分泌癌に対して, 集学的治療が有効であった1例を経験した. 「症例」 患者:68歳, 女性. 主訴:左下腹部痛. 家族歴:長女40歳で胃癌により死亡. 現病歴:2012年2週間前より持続する左下腹部痛と腰痛の主訴で来院し, 精査・加療目的に入院となった. 入院時...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 83; no. 1; pp. 148 - 149 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
14.12.2013
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
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Summary: | 「はじめに」 自験例の病理組織学的所見である大腸神経内分泌癌は, 全大腸癌の0.2%程度と極めて稀な疾患である. また, 内視鏡所見ではびまん浸潤型(4型)大腸癌であり, 自覚症状に乏しく炎症性疾患に類似した画像所見を呈することからも, 早期発見が困難である1). 我々は, この極めて予後不良で遠隔転移のある原発性大腸びまん浸潤型神経内分泌癌に対して, 集学的治療が有効であった1例を経験した. 「症例」 患者:68歳, 女性. 主訴:左下腹部痛. 家族歴:長女40歳で胃癌により死亡. 現病歴:2012年2週間前より持続する左下腹部痛と腰痛の主訴で来院し, 精査・加療目的に入院となった. 入院時現症:身長156.6cm, 体重69kg, 意識清明, 体温36.4℃, 血圧190/83mmHg, 脈拍46回/分・整. 腹部は軟で左下腹部に弾性硬の拳大の腫瘤を触知し圧痛を認めたが, 反跳痛や筋性防御は認めなかった. 入院時検査所見:LDH, CRPとNSEの上昇を認めた(Table 1). |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.83.1_148 |