出血を呈した腎細胞癌胃転移の1例

「はじめに」転移性胃腫瘍は稀であり, その中でも腎細胞癌胃転移は非常に稀である. 発見の契機としては黒色便・貧血等の消化管出血の症状を呈する症例が多い. 今回, われわれは出血を呈した腎細胞癌胃転移の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳代, 男性. 主訴: 発熱, 食欲不振. 既往歴: 高血圧, 糖尿病. 現病歴: 1988年に左腎細胞癌に対して根治的左腎摘除術, 2007年に胃転移に対して胃部分切除術, 2009年に膵転移に対して膵全摘術, 右腎転移に対してラジオ波焼灼術を施行した. 2012年に多発肝転移・後腹膜転移に対して分子標的治療を開始した. 2015年に右副腎転移が...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 91; no. 1; pp. 154 - 155
Main Authors 永尾, 重昭, 穂苅, 量太, 冨田, 謙吾, 中西, 邦昭, 加藤, 貴美, 寺田, 尚人, 溝口, 明範, 千谷, 菜花, 丸田, 紘史, 高本, 俊介, 西井, 慎, 渡辺, 知佳子, 東山, 正明, 古橋, 廣崇, 伊東, 傑, 白壁, 和彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 08.12.2017
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.91.1_154

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Summary:「はじめに」転移性胃腫瘍は稀であり, その中でも腎細胞癌胃転移は非常に稀である. 発見の契機としては黒色便・貧血等の消化管出血の症状を呈する症例が多い. 今回, われわれは出血を呈した腎細胞癌胃転移の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳代, 男性. 主訴: 発熱, 食欲不振. 既往歴: 高血圧, 糖尿病. 現病歴: 1988年に左腎細胞癌に対して根治的左腎摘除術, 2007年に胃転移に対して胃部分切除術, 2009年に膵転移に対して膵全摘術, 右腎転移に対してラジオ波焼灼術を施行した. 2012年に多発肝転移・後腹膜転移に対して分子標的治療を開始した. 2015年に右副腎転移が出現し, その後も分子標的治療を継続し経過観察していた. 2016年8月に発熱, 食思不振を認めたため当院泌尿器科に入院となった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.91.1_154