内視鏡的・病理組織学的に検証し得た大腸海綿状血管腫の1例
「症例」患者:67歳, 男性. 現病歴:2010年に血便のため内視鏡検査・CTを行い, 直腸海綿状血管腫と診断された. 保存的加療にて軽快後もときおり血便を認めていたが, 自然軽快したため経過観察されていた. その間定期的に施行された大腸内視鏡検査では血管腫の増悪はみられなかった. 2013年3月より再度持続する血便を認めたため入院となった. 入院時現症:直腸診にて血便と直腸内の比較的硬い隆起を触知した以外には特記すべき所見はなかった. 血液検査所見:軽度の正球性貧血を認めた. 腹部造影CT所見:直腸に全周性の低濃度の壁肥厚を認め, 壁が遅延相で造影され壁内に小結節状の石灰化が散見された. 骨...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 89; no. 1; pp. 134 - 135 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
16.12.2016
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.89.1_134 |
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Summary: | 「症例」患者:67歳, 男性. 現病歴:2010年に血便のため内視鏡検査・CTを行い, 直腸海綿状血管腫と診断された. 保存的加療にて軽快後もときおり血便を認めていたが, 自然軽快したため経過観察されていた. その間定期的に施行された大腸内視鏡検査では血管腫の増悪はみられなかった. 2013年3月より再度持続する血便を認めたため入院となった. 入院時現症:直腸診にて血便と直腸内の比較的硬い隆起を触知した以外には特記すべき所見はなかった. 血液検査所見:軽度の正球性貧血を認めた. 腹部造影CT所見:直腸に全周性の低濃度の壁肥厚を認め, 壁が遅延相で造影され壁内に小結節状の石灰化が散見された. 骨盤単純MRI所見:直腸に腫瘤状壁肥厚がみられた. T2強調で高信号を呈し, 周囲は静脈拡張が目立った. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.89.1_134 |