要支援高齢者の歩行パラメータとIADLの関係
【目的】本研究の目的は、要支援高齢者の3軸加速度センサーを用いた歩行パラメータと日本語版Frenchay Activities Index(以下、FAI)の関連について明らかにすることである。【対象】当院の短時間介護予防通所リハビリテーション(以下、デイケア)を利用している要支援の女性高齢者57名(平均年齢81.8±5.8歳)とした。【方法】AYUMI EYE(以下、AE)を用いて6m歩行時間、推進力、歩幅、ダイナミズム、バランス、Root Mean Square(以下、RMS)、リズム、歩行周期ばらつき、歩行速度の歩行パラメータ測定およびFAIの評価を行った。統計解析は、歩行パラメータとFA...
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Published in | 理学療法福岡 Vol. 37; no. 37; pp. 85 - 92 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 福岡県理学療法士会
2024
福岡県理学療法士会 |
Subjects | |
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ISSN | 1342-1433 2758-0652 |
DOI | 10.57315/fpta.37.0_85 |
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Summary: | 【目的】本研究の目的は、要支援高齢者の3軸加速度センサーを用いた歩行パラメータと日本語版Frenchay Activities Index(以下、FAI)の関連について明らかにすることである。【対象】当院の短時間介護予防通所リハビリテーション(以下、デイケア)を利用している要支援の女性高齢者57名(平均年齢81.8±5.8歳)とした。【方法】AYUMI EYE(以下、AE)を用いて6m歩行時間、推進力、歩幅、ダイナミズム、バランス、Root Mean Square(以下、RMS)、リズム、歩行周期ばらつき、歩行速度の歩行パラメータ測定およびFAIの評価を行った。統計解析は、歩行パラメータとFAI総得点および各項目点数を初回評価時と9ヶ月後で前後比較を行い、有意差を認めた初回評価時のバランス、RMS、歩幅を独立変数とし、9ヶ月後の交通手段の利用、屋外歩行それぞれを従属変数とし、重回帰分析を行った。【結果】デイケア初回評価時に比べ9ヶ月後では、推進力、歩幅、バランス、RMS、歩行速度に有意な改善を認めた。重回帰分析の結果では、9ヶ月後の交通手段の利用に影響を与える要因として初回評価時のAEバランスが抽出された。【結論】要支援高齢者のデイケア初回評価時のAEバランスは、9ヶ月後の交通手段の利用に影響を与えることが示唆された。また、長期間のデイケア利用は歩行パラメータの改善を認め、要支援高齢者の歩行能力向上に寄与できていたことがAEからも明らかとなった。 |
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ISSN: | 1342-1433 2758-0652 |
DOI: | 10.57315/fpta.37.0_85 |