老人性認知症患者のストーマケア~長期入院期間で自己管理が可能となった1例について

腹会陰式直腸切断術及び人工肛門造設術後、創感染により治癒が遷延していた老人性認知症患者に対し、長期入院期間の中でセルフケア指導を行ったところ、ストーマケアが自立した症例を経験した。老人性認知症患者のストーマケアは自立困難で他者が介入し、ケアを行っていくことが一般的であるが、本症例は、日常生活の中で患者のセルフケア能力を発見、その部分に着眼し、根気よく関わったことでセルフケアの確立を可能にした。また、長期入院期間で生活サイクルの再構築ができたため、ストーマケアが生活の一部分として定着したと考える。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本ストーマリハビリテーション学会誌 Vol. 22; no. 1; pp. 11 - 14
Main Authors 野溝, 千衣, 上田, 幸恵, 木見尻, 信子, 狩戸, 和子, 小山, 佳紀, 久米田, 茂喜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 2006
日本ストーマリハビリテーション学会
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:腹会陰式直腸切断術及び人工肛門造設術後、創感染により治癒が遷延していた老人性認知症患者に対し、長期入院期間の中でセルフケア指導を行ったところ、ストーマケアが自立した症例を経験した。老人性認知症患者のストーマケアは自立困難で他者が介入し、ケアを行っていくことが一般的であるが、本症例は、日常生活の中で患者のセルフケア能力を発見、その部分に着眼し、根気よく関わったことでセルフケアの確立を可能にした。また、長期入院期間で生活サイクルの再構築ができたため、ストーマケアが生活の一部分として定着したと考える。
ISSN:0916-6440
2436-8806
DOI:10.32158/jssr.22.1_11