主膵管蛇行が反復する急性膵炎の一因となった早期慢性膵炎の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 90; no. 1; pp. 164 - 165
• Main Authors: 高木, 英恵, 三原, 規奨, 相浦, 浩一, 井上, 健太郎, 市東, 昌也, 有泉, 健, 脇坂, 悠介, 玉井, 博修
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 09.06.2017; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: 主膵管蛇行; 特発性膵炎
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.90.1_164

「症例」患者:16歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:急性膵炎(15歳). 家族歴:特記すべきことなし. 嗜好歴:飲酒歴なし. 現病歴:1年前, 高脂肪食摂取後に急性膵炎を発症したが, 各種画像検査では成因の特定に至らなかった. 退院後1年間は腹部症状なく経過していたが, 高脂肪食摂取を契機に心窩部痛が再発し当院を受診した. 身体所見:身長165cm, 体重56.0kg, バイタルサイン異状なし. 眼球結膜軽度黄染あり, 腹部平坦・軟, 腸蠕動音正常, 圧痛なし, 腹膜刺激症状なし. 血液検査所見:尿中アミラーゼ(3,404IU/L)の上昇, 血清アミラーゼ(178IU/L), リパーゼ(59IU/L)の軽度上昇を認め, 総コレステロール(80mg/dL), 中性脂肪(30mg/dL)の低下を認めた. また, 総ビリルビン(2.2mg/dl), アルカリホスファターゼ(341IU/l)と軽度黄疸・胆道系酵素の上昇を認めた.