顔面神経麻痺における2-5オリゴアデニル酸合成酵素 (2-5AS) の検討

非特異的ウイルス感染において上昇すると言われている2-5オリゴアデニル酸合成酵素 (2-5AS) を末梢性顔面神経麻痺におけるウイルス感染の診断目的にて, ベル麻痺83例, ハント症候群20例, および健常者74人において測定した. 測定は血清2-5AS活性および末梢血白血球2-5AS活性の両者につき施行した. 血清2-5ASはウイルス感染の診断には有用とは言えず, 白血球2-5ASも診断的有用性は十分とは言えなかったが, ベル麻痺において, 白血球2-5AS活性が著しい高値を示した症例が3例 (13.0%) あり, この3例はウイルスが麻痺の原因である可能性が高いと考えられた....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 98; no. 3; pp. 457 - 464,521
Main Authors 中里, 秀史, 池田, 稔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.03.1995
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.98.457

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Summary:非特異的ウイルス感染において上昇すると言われている2-5オリゴアデニル酸合成酵素 (2-5AS) を末梢性顔面神経麻痺におけるウイルス感染の診断目的にて, ベル麻痺83例, ハント症候群20例, および健常者74人において測定した. 測定は血清2-5AS活性および末梢血白血球2-5AS活性の両者につき施行した. 血清2-5ASはウイルス感染の診断には有用とは言えず, 白血球2-5ASも診断的有用性は十分とは言えなかったが, ベル麻痺において, 白血球2-5AS活性が著しい高値を示した症例が3例 (13.0%) あり, この3例はウイルスが麻痺の原因である可能性が高いと考えられた.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.98.457