逸脱した大腸ステントに対して内視鏡的抜去に成功した一例

「はじめに」 大腸ステントは狭窄を伴う大腸癌に対して有用であるが, 合併症として逸脱や穿孔がある. 特に逸脱した際には緊急抜去が必要である. 緊急手術となった症例も報告されている. 今回我々は内視鏡的に抜去できた一例を経験したため報告する. 「症例」 患者: 81歳, 男性 既往歴: 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 現病歴: 2016年2月に貧血精査目的の大腸内視鏡検査にて進行盲腸癌を認めた. COPDのため手術は危険性が高くBest Supportive Careとなった. 2017年8月, 大腸癌イレウスにて当科入院. 経鼻イレウス管にて腸管減圧後, 回盲部に大腸ステントNiti-S 18m...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 93; no. 1; pp. 131 - 133
Main Authors 関口, 雅則, 増尾, 貴成, 石原, 眞悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 14.12.2018
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:「はじめに」 大腸ステントは狭窄を伴う大腸癌に対して有用であるが, 合併症として逸脱や穿孔がある. 特に逸脱した際には緊急抜去が必要である. 緊急手術となった症例も報告されている. 今回我々は内視鏡的に抜去できた一例を経験したため報告する. 「症例」 患者: 81歳, 男性 既往歴: 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 現病歴: 2016年2月に貧血精査目的の大腸内視鏡検査にて進行盲腸癌を認めた. COPDのため手術は危険性が高くBest Supportive Careとなった. 2017年8月, 大腸癌イレウスにて当科入院. 経鼻イレウス管にて腸管減圧後, 回盲部に大腸ステントNiti-S 18mm×12cmを留置して退院. 翌月(ステント留置後41日目), イレウスにて再入院.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.93.1_131