高校生における自記オージオグラム上の小ディップに関する研究

地域の異なる2つの高等学校のクラブ活動の数部, すなわち剣道部, 蹴球部, 庭球部, 管弦楽部, 吹奏楽部, 茶道部の聴覚検査および耳音響放射の測定を行った. 自記オージオグラム上の小ディップは比較的高頻度で認められ, 小ディップを持つ耳の頻度はすべての部で30%-53%の間であった. 茶道部員の小ディップはほとんどすべてが10dBから15dBの間の大きさであった. 茶道部以外の部員の小ディップは高音域に分布していた. 問診結果のイヤホン使用と小ディップのある耳との間には関係があるとは言えなかった. 自発耳音響放射の周波数分布は低域に偏っており, 小ディップの分布との対応は少なかった. 持続性...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 99; no. 3; pp. 432 - 444,477
Main Authors 田中, 康夫, 井上, 良江, 井上, 庸夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.03.1996
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.99.432

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Summary:地域の異なる2つの高等学校のクラブ活動の数部, すなわち剣道部, 蹴球部, 庭球部, 管弦楽部, 吹奏楽部, 茶道部の聴覚検査および耳音響放射の測定を行った. 自記オージオグラム上の小ディップは比較的高頻度で認められ, 小ディップを持つ耳の頻度はすべての部で30%-53%の間であった. 茶道部員の小ディップはほとんどすべてが10dBから15dBの間の大きさであった. 茶道部以外の部員の小ディップは高音域に分布していた. 問診結果のイヤホン使用と小ディップのある耳との間には関係があるとは言えなかった. 自発耳音響放射の周波数分布は低域に偏っており, 小ディップの分布との対応は少なかった. 持続性の耳音響放射のある耳と小ディップのある耳の関連度は高かった.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.99.432