サイトメガロウイルス腸炎の発症を契機に診断しえた重症潰瘍性大腸炎の1例
「はじめに」潰瘍性大腸炎(以下, UC)において, その経過中や, ステロイド投与により, サイトメガロウイルス(以下, CMV)腸炎の合併を認める報告は多くあるが, 免疫不全状態にないUC患者にCMV腸炎が合併した症例は, 医中誌, Pub Medで検索した結果, 6件と報告は少ない. 今回, 我々は, 免疫不全状態になく, ステロイド投与歴のない初発のUC患者にCMV腸炎が合併した症例を経験したため, 報告する. 「症例」「患者」: 51歳, 男性. 「主訴」: 血性下痢. 「現病歴」: 1カ月前より, 発熱(37℃台), 腹痛, 血性下痢が持続. 近医を受診し, 感染性腸炎の疑いで整腸剤...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 88; no. 1; pp. 138 - 139 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
11.06.2016
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.88.1_138 |
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Summary: | 「はじめに」潰瘍性大腸炎(以下, UC)において, その経過中や, ステロイド投与により, サイトメガロウイルス(以下, CMV)腸炎の合併を認める報告は多くあるが, 免疫不全状態にないUC患者にCMV腸炎が合併した症例は, 医中誌, Pub Medで検索した結果, 6件と報告は少ない. 今回, 我々は, 免疫不全状態になく, ステロイド投与歴のない初発のUC患者にCMV腸炎が合併した症例を経験したため, 報告する. 「症例」「患者」: 51歳, 男性. 「主訴」: 血性下痢. 「現病歴」: 1カ月前より, 発熱(37℃台), 腹痛, 血性下痢が持続. 近医を受診し, 感染性腸炎の疑いで整腸剤内服にて経過観察となっていたが, 症状改善せず, 当院外来受診. 精査加療目的に入院となった. 「既往歴・生活歴・家族歴」: 特記事項なし. 「入院時現症」: 体温37.6℃, 血圧103/69mmHg, 脈拍69回/分, 眼瞼結膜貧血あり, 眼球結膜黄染なし. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.88.1_138 |