食道ESD穿孔に対し,持続的穿孔部洗浄法で保存的に加療しえた一例
「はじめに」食道の内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)関連穿孔は重篤であり, トラブルシューティングが重要である. 内視鏡的閉鎖術や外科的治療の有用性が多く報告されているが, 今回我々は, 巨大穿孔を合併し内視鏡的閉鎖術が困難であったが保存的に加療しえた症例を経験したため, 報告する. 「症例」症例:89歳男性. 主訴:なし. 既往歴:一過性心房粗動, 脳梗塞, 両側内頸動脈狭窄, 前立腺肥大. 現病歴:検診の上部消化管内視鏡検査で, 20mm大の0-IIb型早期下部食道癌と診断された. ESD施行目的で当院紹介となった. 内服:ア...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 95; no. 1; pp. 29 - 31 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
20.12.2019
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.95.1_29 |
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Summary: | 「はじめに」食道の内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)関連穿孔は重篤であり, トラブルシューティングが重要である. 内視鏡的閉鎖術や外科的治療の有用性が多く報告されているが, 今回我々は, 巨大穿孔を合併し内視鏡的閉鎖術が困難であったが保存的に加療しえた症例を経験したため, 報告する. 「症例」症例:89歳男性. 主訴:なし. 既往歴:一過性心房粗動, 脳梗塞, 両側内頸動脈狭窄, 前立腺肥大. 現病歴:検診の上部消化管内視鏡検査で, 20mm大の0-IIb型早期下部食道癌と診断された. ESD施行目的で当院紹介となった. 内服:アピキサバン, クロピドグレル. 生活歴:飲酒 日本酒1合/日, 喫煙 20本×30年(40年前に禁煙) 現症:特記事項なし. 内視鏡画像:切歯35cm下部食道後壁に約半周性の発赤調0-IIc病変を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.95.1_29 |