経直腸EUS-FNAが診断に有用であった小腸GISTの1例
「はじめに」小腸GISTは腫瘍増大に伴う症状で発見されることが多く, 消化管出血や腹痛, イレウスなどを生じる可能性が高い1). 今回腹痛を契機に発見され, 超音波内視鏡下穿刺吸引術EUS-FNAを用いて経直腸的に小腸GISTの診断をし得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者:78歳, 男性. 主訴:腹痛. 現病歴:09年2月夕食後から突然の左側腹部痛が出現し, その後も遷延した. 嘔吐も伴ってきたため, 翌日近医受診した. 腹部CTで腹部大動脈瘤を指摘され, 大動脈瘤破裂疑いにて同日当センターに搬送となった. 当センター到着時には腹痛は消失していた. 既往歴:56歳好酸球性肉芽腫(左肘...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 77; no. 2; pp. 110 - 111 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
2010
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
Subjects | |
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ISSN | 1348-9844 2187-4999 |
DOI | 10.11641/pde.77.2_110 |
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Summary: | 「はじめに」小腸GISTは腫瘍増大に伴う症状で発見されることが多く, 消化管出血や腹痛, イレウスなどを生じる可能性が高い1). 今回腹痛を契機に発見され, 超音波内視鏡下穿刺吸引術EUS-FNAを用いて経直腸的に小腸GISTの診断をし得た症例を経験したので報告する. 「症例」患者:78歳, 男性. 主訴:腹痛. 現病歴:09年2月夕食後から突然の左側腹部痛が出現し, その後も遷延した. 嘔吐も伴ってきたため, 翌日近医受診した. 腹部CTで腹部大動脈瘤を指摘され, 大動脈瘤破裂疑いにて同日当センターに搬送となった. 当センター到着時には腹痛は消失していた. 既往歴:56歳好酸球性肉芽腫(左肘手術). 生活歴:喫煙:60本/日60年間5年前禁煙, 飲酒:なし. 身体所見:BP137/94mmHg, HR74bpm腹部:臍周囲部に6cm大の拍動性腫瘤あり, 同部に軽度圧痛あり. 腸蠕動音減弱. 検査所見:<血液・生化学所見>異常なし. <腹部単純X線>小腸ガスを認める. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.77.2_110 |