胃穹窿部に発生した好酸球性肉芽腫の1例

「はじめに」 胃好酸球性肉芽腫は比較的稀な粘膜下に主座をおく病変である. 発生以前から経過を追い, しかも穹窿部に発生した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 女性. 既往歴:高血圧. 家族歴:叔父に胃癌. 現病歴:近医で年1回定期的に上部消化管内視鏡を受けていた. 平成12年11月21日同院での内視鏡にて胃穹窿部大彎に径20mm大の隆起性病変が存在し, I型早期胃癌を疑われて, 11月28日に紹介され入院した. 入院時身体所見:特記すべき異常なし. 入院時一般検査所見:特記すべき異常なし. 上部消化管内視鏡:紹介医での1年前の内視鏡像では胃穹窿部大彎に病変は指摘できない(F...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 61; no. 2; pp. 82 - 83
Main Authors 浮田, 雄生, 吉田, 光宏, 藤沼, 澄夫, 倉岡, 隆, 斎藤, 聡, 竹中, 希久夫, 今村, 保文, 五十嵐, 良典, 服部, 克哉, 掛村, 忠義, 酒井, 義浩, 石原, 夕夏子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2002
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.61.2_82

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Summary:「はじめに」 胃好酸球性肉芽腫は比較的稀な粘膜下に主座をおく病変である. 発生以前から経過を追い, しかも穹窿部に発生した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 女性. 既往歴:高血圧. 家族歴:叔父に胃癌. 現病歴:近医で年1回定期的に上部消化管内視鏡を受けていた. 平成12年11月21日同院での内視鏡にて胃穹窿部大彎に径20mm大の隆起性病変が存在し, I型早期胃癌を疑われて, 11月28日に紹介され入院した. 入院時身体所見:特記すべき異常なし. 入院時一般検査所見:特記すべき異常なし. 上部消化管内視鏡:紹介医での1年前の内視鏡像では胃穹窿部大彎に病変は指摘できない(Fig. 1). 入院時には径20mm大の表面不整な半球状隆起性病変が存在した. 立ち上がりは比較的急峻で表面は顆粒状であった(Color 1). 胃X線造影:二重造影にて胃穹窿部頂部に近い大弯側に径20mmの半球状陰影があり, 立ち上がりは急峻であったが辺縁像に変形はない(Fig. 2).
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.61.2_82